島の魅力<ロングステイのお勧め>

島にいらっしゃるお客様のお世話をしていて、嬉しいけれどちょっと残念なお声は「もっと長く滞在したかった」。

せっかく長い飛行機を我慢して、時差12時間という地球の裏側までいらっしゃるのですから、ゆっくりと滞在して、プリンスエドワード島を満喫していただきたいと、いつも思います。

プリンスエドワード島への既存のツアーは、二泊三日から長くて三泊四日が多いのが現状です。二泊三日では中一日にアンツアーに参加するのみ、三泊四日では一日は自由行動ができるけれど、オプショナルツアーをどれか一つに絞らなければなりません。シャーロットタウンも散策し、ショッピングの時間もとりたいし・・・と大忙しです。

もちろんアンツアーは「赤毛のアン」ファンとしては欠かせない、ファンでなくても島のハイライトを効率よく一日で巡ることのできる良いツアーですが、プリンスエドワード島の見所は他にもたくさんあります。プリンスエドワード島=(イコール)赤毛のアンではないのです。

プリンスエドワード島は小さそうに見えて、実際は四国の三分の一の大きさはあり、島の海岸線を巡るだけで丸三日はかかります。お天気が良ければ写真を撮る時間も長くなるでしょうし、島中に点在するクラフトショップや面白そうな博物館をドライブの途中で見つけてしまうと、ついつい長居をしたりして、三日あってもまだまだ足りません。日本のガイドブックには載っていない秘密の場所がたくさんあるのです。また英語を勉強している方には最適で、フレンドリーなアイランダーたちとおしゃべりを始めると時間がどんどん経って行きます。そんな時間を忘れたのんびりした滞在がぴったりの島なのです。

もちろん人によって感じ方は異なりますので、何にもない島だと思われる方もいらっしゃるでしょう。広大な氷河や鋭い峰を連ねる山脈や壮大な滝があるわけではないですし、シャーロットタウン以外には繁華街もありません。田舎の方に滞在すると、周りはただただのんびりした風景、レンタカーがなければどこにも行けません。中にはシャーロットタウンに二泊三日で十分という方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、忙しい日常を忘れてゆっくりと心を癒したい、壮大な自然ではなく穏やかな自然の中でただただのんびりしたいという方には、プリンスエドワード島が向いているかもしれません。大都市のように便利ではありませんが、心を癒してくれる雰囲気、人との暖かな触れ合いは無限にあります。

島に心を移してしまう方は、春の様々なお花を見たら、秋の紅葉や冬の雪景色もと、本当に何度もいらっしゃいます。果てまた、今度は季節の移り変わりを見てみたいなどということになりますと、一年を通して住んでしまわないといけませんね。筆者も、長い冬の後の春の喜びを知りたいと思ったら、気がつけば20年経っていました。

筆者が遠い昔に初めてプリンスエドワード島に来た時は、学生の貧乏旅行でしたが三週間滞在しました。一人でレンタカーを借りて、東へ西へと、島中すべてを巡ったのを覚えています。お天気が悪い日はどこにも出かけず、本を読んだり、のんびりと手紙を書いたり、英語の勉強に地元の人とおしゃべりをしたり、お天気が良い日はドライブへと、今思えば理想的なプリンスエドワード島の過ごし方だったと思います。しっかりと満喫できた一方、島に魅せられてしまったのかもしれません。それでもまさか「住む」ことになるとは夢にも思っていませんでしたが。

世界中にたくさんの観光地はありますが、プリンスエドワード島は長く滞在すればするほど味が出てくる、また何度来ても心が休まる、"Welcome Home"(お帰りなさい)といってくれるような、そんな島です。

三週間お休みを取るのは難しいかもしれませんが、少しでも長く滞在して、プリンスエドワード島の良さを心と体で感じていただけたらと思います。ただ長く滞在しすぎると、根を張りすぎて、日本に社会復帰できなくなるかもしれませんね。

 

*当ページの写真はすべて筆者撮影のものです。